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[標本番号:No.21   採集日:2006/10/26   採集地:埼玉県、所沢市]
[和名:ヤマトヨウジョウゴケ   学名:Cololejeunea japonica]
 
2006年10月28日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
 所沢の航空記念公園のサクラの樹幹にはいろいろなコケがついている(a, b)。今日はそのうちでも肉眼では緑色のゴミにしか見えないコケを持ち帰った(c)。ルーペでよく見るとどうやらタイ類らしい。とても小さくて一本の茎の長さは1〜3mmほどしかなく、全縁の丸い葉が倒瓦状に重なっている(d, e)。こんな小さなタイ類を観察するのは初めてのことだ。
 最初に一本の茎を取りだして、顕微鏡の下でみた(f)。腹葉がなく、腹片は袋状に膨らんだものやら舌状になっている(g, h)。腹片の基部あたりから出ている細長い紐のようなものをスチルスというのだろうか(g)。2細胞から3細胞の長さをもっている。
 葉身細胞にはトリゴンはみられず、楕円形から球形をした小粒な油体が10〜20個ほどみられる(j)。無性芽らしきものが多数ついている葉もある。無性芽の一つをみると、円盤状をしている(i)。クサリゴケ科ヒメクサリゴケ属までは間違いなさそうだ。現在の力量からはどの種になるのかは覚束ないが、とりあえずヤマトヨウジョウゴケ Cololejeunea japonica としておこう。