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[標本番号:No.84   採集日:2007/01/28   採集地:神奈川県、川崎市]
[和名:ツルチョウチンゴケ   学名:Plagiomnium maximoviczii]
 
2007年1月30日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 日曜日(1月28日)に川崎市の緑地を歩いた。いつもジメジメした水流脇にチョウチンゴケ科のこけが群をなしていた(a, b)。茎は横に伸び、多数の仮根をつけ、不規則に分岐している。楕円形〜舌形の葉は波打っている(b, c)。
 茎は3〜5cm、幅は葉を含めて6〜10mm、茎そのものは丈夫でとてもしっかりしている(c)。葉は円頭で先端がわずかに突出し、縁には微細な歯があり、3〜4細胞の細長い細胞からなる舷がある(d〜f)。中肋は先端近くまで伸び、葉頂に達している(d, e)。
 葉身細胞は丸みを帯びた方形〜歪んだ円形で、15〜30μm、中肋に沿って両側には、2倍〜数倍ほどの大きさのものが並んでいる(g〜i)。葉の横断面をみると、相対的に中肋部がかなり大きく、ステライドがよく発達している(j)。舷の部分の横断面をみると厚壁の細胞が顕著である(k)。茎の横断面をみると、表皮付近は厚壁の細胞が何層にも発達している(l)。
 チョウチンゴケ科の検索表からツルチョウチンゴケ属に落ちる。属の検索表をたどると、ツルチョウチンゴケ Plagiomnium maximoviczii らしい。
 以前ツルチョウチンゴケとした苔と、この標本とはあまりにもちがう(覚書2007.1.3:標本番号58)。先のNo.58を再度調べ直したところ、オオバチョウチンゴケらしいことが分かった。No.58については「補足と修正」として、写真を加えてオオバチョウチンゴケに訂正した。