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[標本番号:No.109   採集日:2007/02/17   採集地:埼玉県、川口市]
[和名:キャラボクゴケ   学名:Fissidens taxifolius]
 
2007年2月25日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 地元の川口市安行地区には園芸業者や寺社が多い。そのうちの密蔵院周辺で、小さなホウオウゴケ科のコケをひとつ持ち帰った(a, b)。ツバキ樹林の地表の裸の土の上に、あちこちで丸い塊を作っていた。乾燥すると、多少縮れるが極端な変化は無い(c)。
 背丈は10mm前後で、6〜7対ほどの葉を密につける。葉は舌形で長さ1.2〜1.8mm、葉頂はわずかに尖り、葉の縁には小さな歯がある。中肋は葉の先から突出している。背翼の基部は下延することなく、丸く終わっている(e〜g)。
 葉身細胞は上翼、背翼(h)、腹翼(i)ともに、不規則な方形で、長さ8〜10μ、薄膜で表面にひとつの乳頭をもつ。葉の横断面をみると、背翼、腹翼ともにひとつの乳頭をもっている(j)。また、葉の縁はやや厚膜の一層の細胞からなる(k)。茎の断面も確認してみた(l)。
 コホウオウゴケかヒメホウオウゴケに出会いたいと思って採取したのだが、観察結果から考えられるのはキャラボクゴケ Fissidens taxifolius である。今のところ、まだヒメホウオウゴケやコホウオウゴケには出会っていない。