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[標本番号:No.170   採集日:2007/04/04   採集地:埼玉県、さいたま市]
[和名:キャラボクゴケ   学名:Fissidens taxifolius]
 
2007年4月9日(月)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 さいたま市の秋ヶ瀬公園では雨の後、到るところにポッコリした塊状のコケがめだった(a)。近づいてみるとホウオウゴケのなかまだった(c)。朔をつけたものが多い(b)。ルーペでみた感触では、コホウオウゴケかキャラボクゴケだろうと推定された。
 中肋が葉先から突出している。この時点でコホウオウゴケの線は消えた。そこで、腹翼表面の葉身細胞を確認してみた(e, f)。合焦位置をかえてみると、1個のパピラがあることが分かる。葉縁には細胞単位の微細な歯もある(g)。
 念のために、葉の横断面を切り出してみた(h)。確かに腹翼表面のふくらみはひとつしかない。コホウオウゴケであれば、ここに複数の小さなパピラが見られるという。キャラボクゴケについては、過去3回の観察結果を記しているので、これ以上書く必要はなさそうだ。
 朔をつけていたので、その部分を拡大してみた(j)。16枚の内外朔歯を持ち、外朔歯は短い(k)。胞子が意外と小さいことを初めて知った(l)。

[修正と補足:2017.4.26 pm6:00]
 とんでもない誤りに気付いたので修正する。Fissidens(ホウオウゴケ属)の蘚類はすべて朔歯は一列で内外二重の朔歯を持つものはない。にも拘わらず上記の記録には内外朔歯を持つとある。これはおそらく混生していた別のコケの朔を誤ってキャラボクゴケのものと思い込んでしまったのだろう。したがって胞子も別のコケのものということになる。