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[標本番号:No.1150   採集日:2017/01/12   採集地:栃木県、日光市]
[和名:ハリガネゴケ属   学名:Bryum sp.]
 
2017年2月9日(木)
 
(a)
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(b)
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(c)
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(d)
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(e)
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(f)
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(g)
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(h)
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(i)
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(j)
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(k)
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(l)
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(m)
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(n)
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(o)
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(p)
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(q)
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(r)
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(a, b) 植物体、(c) 乾燥時、(d, e) 湿時、(f, g) 葉、(h) 葉の縁、(i) 葉の細胞、(j) 葉の基部、(k) 葉の断面、(l) 茎の断面、(m) 胞子、(n) 朔、(o) 朔、(p) 朔歯付近、(q) 朔歯、(r) 口環

 先月12日、自宅の直ぐ近くの街路樹の目の高さ付近についていたコケを観察した。塊の中央部がこんもりと盛り上がって多数の朔を付けていた。ただその朔はかなり古くてやや干からび気味だった。
 葉は茎に密集してつき、乾燥すると葉がやや縮れる。葉は卵型気味の舌型で、中肋が先端に達しそのまま芒となって長く伸びる。葉上部には微細な歯があり、葉には舷がある。葉身細胞は菱形から六角形で、表面は平滑。葉に翼部はなく基部の細胞は矩形。葉の断面をみると細胞膜は薄く、ステライドは発達していない。茎の断面に中心束らしきものは見られない。
 胞子体はミイラ化していて、広い円錐型の蓋がついているが、朔が一重なのか二重なのかよくわからなかった。もし二重だとすると内朔歯の発達は悪そうだ。朔はほぼ相称で上向きについているので、内朔歯はないのかもしれない。口環はよく発達している。朔には基部ばかりではなく全体に気孔が見られる。ハリガネゴケ属のコケと思われるが、種名にまでは至らなかった。

 実体顕微鏡の撮影画像がどうも思わしくない。六年前と比較すると実体顕微鏡は以前のまま変わっていないが、照明装置や撮影用のカメラが変更されている。このカメラで撮影すると画像が何とも汚らしい。何らかの工夫をせねばならない。