Top  観察覚書:INDEX back


[標本番号:No.1155   採集日:2017/01/13   採集地:栃木県、日光市]
[和名:カガミゴケ   学名:Brotherella henonii]
 
2017年2月16日(木)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
(m)
(m)
(n)
(n)
(o)
(o)
(a, b) 植物体、(c) 一個体、(d) 一部拡大、(e) 葉、(f) 茎葉、(g) 同前:先端、(h) 同前:翼部、(i) 同前:葉身細胞、(j) 茎葉のついていた柄の断面、(k) 枝葉、(l) 同前:先端、(m) 同前:翼部、(n) 同前:葉身細胞、(o) 枝葉のついていた柄の断面

 先月13日に日光だいや川公園から持ち帰ったコケも残り2点となった。その一つを顕微鏡で観察してみた。杉の根元に光沢のある平らなマットを作っていた。茎は這い、不規則に羽状に広がり、先端部は下方に軽く曲がっている。濡れても乾いても姿はほとんど変わらない。
 茎葉は卵型で漸尖し先端は細く長く伸び、長さ1.2〜1.5mm、縁には小さな歯がある。中肋はなく、翼部には大型で薄膜の茶褐色の細胞が発達している。枝葉は茎葉より小さく1〜1.2mm、卵型で先端は細く長く伸び、やはり翼部がよく発達している。枝葉の上半部には縁に鋭い歯がある。枝葉にも中肋はない。茎葉も枝葉も、葉身細胞は線形で、幅4〜5μm、翼部の褐色大型の細胞はそれぞれ3〜5個からなっている。茎も枝も断面を見ると中心束のようなものはない。
 おそらくカガミゴケとしてよいのだろうと思う。葉の断面を切りだそうと何度か試みたが、いずれも失敗して、結局断面のプレパラートは得られなかった。