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2006年11月3日()
 
ピスと簡易ミクロトーム
 
 コケ世界に首を突っ込んで、今日でほぼ四ヶ月経過した。目や科の特徴が少しずつみえるようになってきた。それにしても、蘚類の葉の横断切片作りには悩まされている。先月後半にはコケやらきのこを、片っ端からコケカッターを使って切り出してみた。
 そもそも、コケカッターを購入した目的は、「きのこの切片つくりに利用できないだろうか?」であった。さんざんいじってみたが、やはりコケカッターには馴染めなかった。そこで、横断面切り出しは従来通りのやり方に戻ることになった。メインはピスによる切り出しだ。
 
 
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 過日採取した蘚類(a)の枝葉の横断切片作りを試みた。最初に半乾燥状態の茎を指で摘んで、実体鏡の下で切ってみた。比較的薄めと思われるものを2枚取り出したが、横断面は見られず横に倒れてしまった。切り出した幅を計測してみると、30μm以上ある(f)。
 次に葉を一枚取り外して、再度実体鏡の下で切りだした。目標幅は10〜15μmである(c)。5〜6枚ほど切り出して、最も薄い切片を選んだ。何とか中肋付近の横断面を観察できた(d)。この切片を倒して幅を測ると15〜20μmほどの厚みがある(e)。
 最後に、葉を数枚重ねてピスに挟み込み、簡易ミクロトーム(使い捨て注射器を元に作成)を使って切り出した(「今日の雑記 2003/6/16」)。何回か切ってみて、薄目のものを選ぶと、中肋部の横断面がはっきり見えた。切り出し幅はおそらく10〜15μmだろう。
 ピスの材料にはニワトコを用いた。使い捨て注射器の内径に近いサイズのピスに葉を挟んで、安全剃刀で切り出した。使い捨て注射器は100円、安全剃刀は25円、ピスは自家調達と非常に安価であるが、思いがけず上手く薄い切片を切り出すことができた。