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2008年4月14日(月)
 
スローペース:200種まで
 
 今月に入って、[観察覚書] での取扱種数がようやく200を超えた。昨年4月初めに100種に達してから、ほぼ1年が経過した([いつのまにか百種])。[観察覚書] に詳細に記した標本の数は、今日現在で357件ある。種の内訳は、蘚類 150、苔類 50、ツノゴケ類 1、となっている。
 このほかに、種名にまで到達できなかった種が、蘚類 5、苔類 1。通算の標本番号は410を超えている。講座などで頒布してもらった標本の観察記録、たとえばナンジャモンジャゴケヒマラヤナンジャモンジャゴケなどは、自らフィールドで採取したものではないので、[観察覚書] には含めず、[たわごと] の方に掲載し、観察種の数には計上していない。
 こけに初めて接したのが2006年7月であったから、あと数ヶ月で満2年となる。その間に取り扱った種数が200、つまり年間100種というスローペースだ。しかし、多少の進歩もある。これまで取り扱った種の正確な名前などは覚えられなくても、フィールドで、何らかのコケに出会ったとき、どの仲間なのか概ね見当がつくようになってきた。

 フィールドから持ち帰ったコケは、時間がとれるときに、観察し、記録してきた。毎日観察できればよいのだが、なかには、採取から2〜3ヶ月めにしてようやく採集袋から出す標本もある。ただ、苔類では、油体が揮発してしまう前に観察をするように配慮している。
 どんな生物分野でも同様だろうが、科や属によって同定のキーとなる形質にはかなりの相違がある。ベテランや専門家であれば、ごく一部のキーとなる形質状態だけを観察すれば同定できるだろう。しかし、[観察覚書] では、属や種の同定に必要な形質状態の観察だけではなく、不要な形質についても、過剰に観察することを厭わずやってきた。
 スギゴケ科やホウオウゴケ科の正確な同定には、葉の横断面の観察は欠かせない。一般的には、葉の横断面の状態がキーとなるような仲間はそう多くはないだろう。しかし、多くの場合横断面を切り出して観察してきた。茎や枝の横断面についても同様である。

 種名に到達することだけが目的であれば、同定に必要な最小限の形質状態のみを観察すればよい。多量に採取したきのこを同定する場合など、決定的で重要なごくごく一部の形質状態のみを観察して、それ以外の形質はほとんどみずに、種名を決めてきた。短期間に一定地域の調査をせねばならないような時は特にそうだ。無駄を避け、必要最小限の時間で多くの処理をしなくてはならない。しかし、「こけ雑記」は目的が違う。次のステップとなる300種に達するのは、来年ではなく、何年も先になるかもしれない。今後もスローペースだろう。