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2008年11月23日()
 
ミズゴケ観察月間
 
 今月は、10日以降ずっとミズゴケばかりを観察している。他にもミズゴケ以外の蘚苔類標本が手元にいくつかあるが、これらはしばし棚上げである。きのこ関連の仕事が一段落し、最頻シーズンも終わったので、なんとか1日1標本のミズゴケ観察を続けてきた。昨年、岡山理科大の西村先生に分けていただいたサフラニンも遠からずなくなってしまいそうだ。

 同一日に同一エリアで採集した標本のうち、同一種と判明したものは、それらの内からひとつだけ掲載する。結果として今月は観察したミズゴケのうち、8標本がお蔵入りとなった。ひとつのミズゴケについて、記録する部位は下表のように18〜24ヵ所ほどになる。枝葉の横断面などは、必要に応じて複数の葉から切り出したり、ひとつの葉でも先端付近と中央部、基部と複数ヵ所から切り出して観察する。したがって、画像データも増える。観察結果は必要に応じて撮影・描画する。だから、ひとつの標本の撮影画像は少なくとも40〜60枚ほどになる。

(1) 生態写真、(2) 標本写真、(3) 枝葉の付き方、(4) 茎の表皮と横断面、(6) 茎葉と枝葉の形、(7) 枝の表皮と横断面、(9) 茎葉の葉身細胞:背側と腹側を各々上部と中央部、(10) 開出枝の葉の透明細胞:背側と腹側を各々上部と中央部、(11) 下垂枝の葉の透明細胞:背側と腹側を各々上部と中央部、(12) 開出枝の葉横断面、(13) 下垂枝の葉横断面、

 同定結果が予測できる標本では、まず特定の形質状態だけ観察し、念のため撮影もしておく。そこで種名まで分かれば、同定結果を記録して標本保管箱に収め一件落着である。したがって「こけ雑記」の「観察覚書」で取り上げることはしない。
 ところが、これが自分にとって未取扱種の場合は、上表のような各形質について、プレパラートを作成して撮影し、観察結果などを記し「観察覚書」にアップすることになる。標本番号No.535、No.530、No.529、No.527、No.492、No.488、No.481、No.476のミズゴケは「観察覚書」には掲載しなかった。これらは、オオミズゴケ、イボミズゴケ、ホソバミズゴケ、サンカクミズゴケだ。「観察覚書」には掲載せずとも、記録にはそれぞれ30〜50枚ほどの検鏡画像を伴っている。