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2017年12月5日(火) 2011年採取の未観察標本をすべて処分した
 6年も前の話だが、2011年には全国各地で多くのコケを採取した。この年に多くの地に出かけたのは主にきのこ採集のためだったが、こけ標本が増えたのはその副産物としてだった。ただしこれらの標本の多くは現地で採取時に生態写真を撮っていなかった。
 それらは標本番号でNo.1084〜1144の60点に及んだが、きのこ関連の仕事に忙殺されて、この年のうちに観察と同定を終えたのはたったの6点だけだった。たまたま生態写真を撮っていたものを優先的に観察した結果だった。残りの54点は遠からず観察するつもりで、除湿剤と防虫剤とともに密閉プラスチックボックスに収めておいた。この後、一度もボックスを開けることなく、2012年には川口市からいわき市へ、2015年にはいわき市から日光市への転居している。

 2011年の半ば頃には、蘚苔類の大雑把な分類群や属の概念はおおかた頭に入っていたような気になっていたが、2017年にコケの観察を再開してみるとこれらの大半を忘れてしまっていた。この6年間の空白は思いのほか大きいことを痛感した。無理もないのかもしれない、若いうちならいざ知らず、コケに初めて接したのは60歳を過ぎてからだったのだから。
 昨日これらのコケの観察をしてみようと思って、6年ぶりにプラスチックボックスを開けてみた。すると防虫剤や除湿剤をきちんと取り換えてこなかった結末を見ることになった。どこから入ったのか、シミや細菌、真菌類が侵入して、紙の標本袋はボロボロになり、一部のコケではカビさえ生えていた。採取データを読み取れないものもかなりの数にのぼる。
 多くが標本的価値を失っていたわけだから、これらを残しておいても何の価値もない。おまけに生態写真もない。そこで、今日これらをすべて処分した。