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2018年5月17日(木) スマホのGPSとGPS専用機
 先にスマホGPSとGarmin社等の専用GPSのことについて触れたときに(たわごと 2018.5.4)、「今後はGarminなどの専用GPS機器はしだいに使わなくなり、お蔵入りになるかもしれない」などと書いたが、行動パターンによっては、GPS専用機でなければ務まらない。
 というのは、あらかじめ行動範囲が決まっていて、その地域以外には移動しないような場合には、スマホGPSだけで十分用が足りるし、国土地理院の詳細な地図とともに現在地も正確に把握できる。しかし、急に想定外の地域を歩くようなケースではそうはいかない。

 というのはスマホでナビゲーション機能を実現するGeographicaでは確かに通信サービスが得られない山奥でも、GPS衛星さえ捉えられれば、画面上に現在地と地図を正確に表示することができる。しかしこれには条件がある。通信サービスが得られる場合には問題ないが、得られない場合には当然ながら地図は表示されないことになる。
 Geographicaが通信サービスのない場所で地図をも表示することができるのは、あらかじめスマホのキャッシュ機能を利用してアプリ内に当該地の地図を保存しているからだ。したがって通信サービスが得られなければキャッシュされていない地図は表示できない。

 一般的に山登りなどではあらかじめ目的地やルートはほぼ決まっている。したがって、その周辺の地図をキャッシュしておけば出かけた先が通信サービス圏外でも全く問題ない。しかし車などで広域的に移動して全く別の地域を歩くことになるような場合、そこが圏外であれば、もはや地図表示は望めない。ただ、緯度経度などが表示されるだけとなる。

 生き物などの調査などではこういったケースはしばしば生じる。途中で通信サービスが得られる場所でもあれば、そこで周辺の地図を表示させてキャッシュすれば歩行中でもGeographicaで現在地の把握やナビゲーション機能などを実現できる。しかし、多くの場合そういった場所はえてして通信サービス圏外だ。こんな場合でもあらかじめ全国の地図が内蔵されている専用GPSであれば、自分の現在位置が地図とともに具体的にわかる。
 やはり生物調査や環境調査など、正確なデータを必要とする場合にはGPS専用機は必要だ。