2002年5月11日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
エツキクロコップタケ
でミクロ世界を楽しむ
 日光で採取してきたエツキクロコップタケをミクロの目で見て楽しんだ。今回採取の個体は、サイズこそ大きかったが、いずれも完熟個体ではなかった。このため子嚢自体が全般的に未熟で成熟した胞子を抱えたものは少なかった。
 コップ部分から切片(a)を切り出すと側糸と子嚢が整然と並んでいる。胞子は全般的に未熟(b)であり、小さく球形に近い楕円体をしている。だが、一部には成熟した胞子(c)も見ることができた。さらに倍率を上げて成熟した胞子(d)と側糸(e)を観察した。
 柄の基部からは宿主に暗褐色の太い菌糸からなる繊維状のベールが伸びている。この繊維の一部(f)を拡大して(g)みると隔壁を持った長い細胞からなっている。さらに倍率をあげると(h)、隔壁孔が明瞭にみえたが、撮影した結果はあまり明瞭とはいえなくなってしまった。この隔壁孔を通じて細胞の内容物が流動している姿が見えた。

日( )