2002年7月26日(金)
[その2]
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 先にホシアンズタケの発生確認に長野・新潟県境の戸隠・妙高に出向いたおり、多くのアセタケ類にであった。それらのうちから、過去に何度も見ており調べれば節あたりまでは分かるのではないかと思えるものだけを3種類ほど持ち帰った。
 この3種類に共通するのは、茶褐色から黒褐色の傘を持ち表面が繊維状で、多かれ少なかれササクレ状の鱗片に覆われたものばかりだ。写真はそれぞれ2枚一組で、上の段のミクロの姿を下の段に配置して並べた。検鏡図は胞子と縁シスチジアのみに限定した。
 ☆ (a, b)は、胞子(g)が類球形で円柱〜円錐状の長いとげをもつ。シスチジア(h)は縁・ 側ともに厚膜だ。このアセタケは、これら3種の中では過去に最も多くみており、何度も検鏡しすっかり見慣れたものだ。外見から「もしや」と思ってはいたのだが、検鏡してみて「やはり」と思った。おそらく、アシボソトマヤタケとしてよさそうだ。
 ☆ (c, d)は傘中央部に細い鱗片が着いているのだが、撮影したものを見るとその部分がややピ ンぼけで不明瞭だ。胞子は(i)はコブに覆われており、シスチジア(j)は縁・側ともにやや厚膜であり、所々に薄膜のもの交じっている。クロニセトマヤタケ節のアセタケだろう。コブアセタケなどに近いものだろうが、種名まではわからない。
 ☆ (e, f)はちょ っとみたところ、やや茶色味のつよいアシボソトマヤタケのように見えたが、胞子(k)や 縁シスチジア(l)は全く違っていた。このアセタケは側シスチジアは見あたらない。ザラ ツキトマヤタケ節のアセタケだろうが、これも種名は分からずじまいとなりそうだ。アセタケの仲間は外見だけではわからないものだと、つくづく思う。

日( )