2002年9月16日(月)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 川越、三芳、所沢などの保護林を覗いてみたが、いずれもキノコのすがたはとても少ない。都市近郊の雑木林はどこも似たような様子なのだろうか。フクロツルタケ、ヒビワレシロハツ、ハラタケ科のきのこばかりがよく目立った。
 先に見沼地区で観察したハラタケ科3種類の顕微鏡観察の結果の一部だ。(9/15 e, f)の胞子(a)は意外と大きかった。メルツァーで染めてサイズを計測(b)してから、ヒダを一枚をそのままスライドグラスに寝かせ低倍率で撮影(c)した。(d)は担子器。(9/15 g, h)も同じように胞子(e)、メルツァーで染めた胞子(f)、ヒダをスライドグラスに置いたもの(g)、担子器(h)を取りあげた。胞子は両者とも偽アミロイド(dextrinoid)。
 以上は胞子紋が白いハラタケ科だが、胞子紋が褐色で傘が赤褐色のきのこ(9/15 i〜l)についてもヒダ切片(i)、胞子(j)、ヒダの縁(k)、担子器(l)などをみた。このきのこの担子柄はとても短かい。大部分は担子柄と呼べるほどの長さを持たず、担子器先端部を注意深く観察するとやっとわかる程度だ。(b)、(f)、(j)のスケールの1目盛りは1μmだ。また、(c)、(g)、(k)のようにヒダを一枚取り出してそのままスライドグラスに寝かせて検鏡するのはいつもやっているが、撮影データ掲載したのは始めてだ。この倍率は対物×10だが、×40あたりで見ると、気楽に縁シスチジアを観察することができる。なお、いずれもクランプはない、というよりさんざん探したが見つからなかった。
 これら3種は何種類かの検索表をたどってみたが、最後までたどり着くより先にアルコールの酔いがやってきて、放棄してしまった。

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