2002年9月19日(木)
[その2]
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
カメムシタケ
 早朝といってもまだ真夜中に近い時間帯だが、数日ぶりに顕微鏡をのぞいた。パソコン修復中に近場で採取したカメムシタケだ。
 カメムシタケの子実体はいわゆるミミカキ型をしているが、胞子果は斜埋生型にできるという。子実体を縦に薄切り(a)してみると、確かに斜埋生型に胞子果が発達していることを確認 できる。一方、横断的に切断して作った切片(c)では斜埋生型なのか、単なる埋生型なの かはわかりにくい。斜埋生型だと横断的に切ったとき、中心部にいくにしたがって胞子果がいくつも重なってみえることが多いようだ。そんなときには、ひょっとして斜埋生型ではあるまいかと疑って、縦切り切片を作って覗くことにしている。(b)、(d)はそれらをさらに高倍率でみたものだ。
 このままでは胞子嚢がわかりにくいので、胞子果のひとつを押しつぶし(e)て、メルツァーで染めてみた。胞子嚢(f, g)はとても細長く、中には 節をもった長い胞子が何本かはいっている。今度はそれらの胞子嚢を1本取り出してフロキシンで染めてみた(h)。これらはやがて長い胞子が飛びだしてから、小さな二次胞子に 別れていった(i)。一方先ほどメルツァーで染色したものも、10分ほど放置しておいたら 、いつの間にか小さな二次胞子にバラバラに別れていた(j)。なお、(f〜j)の観察では中 心部が凹状にややへこんでいるスライドグラスを使った。

日( )