2002年10月16日(水)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
←弘法筆で文字を書く
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
  コウボウフデつまり弘法筆である。頭部(a)が筆の穂先?のような姿をしており、柄(b)も案外しっかりして持ちやすそうだ。「筆」なのだから文字を書けるはずだ。ということでやや小ぶりのコウボウフデ(bで上側の個体)を手にとって(c)、白い紙にカタカナでコウボウフデと書いてみた(d)。この筆、手入れが悪く穂先がボサボサで、さすがの弘法も筆を選びたくなること請け合いだ。
 埼玉きのこ研究会 会報No.14 p.5(2000.3.14発行)に柴田靖氏が「胞子が球形のためか、紙へのつきは悪いですが、A4の紙にひらがな数文字位は楽に書くことができます。」と記述しているが、数文字どころか、ちょっとしたラブレターなら書けるかもしれない(昨夜試してみた?!?!?!)。
 コウボウフデを訪ねて出かけた林道の足元をふとみると美しい緋色のチャワンタケ(e)があった。ヒイロチャワンタケだろう。なるべく成熟していると思えるものを数個体採取して顕微鏡で覗いた。十分熟しているとはいえず、成熟した子嚢(f)は未成熟の子嚢(g)に比べて圧倒的に少なかった。まる1日スライドグラスに伏せたまま放置してやっとのことで胞子紋が少しとれた。側糸の写真は省略して、視点を変えて覗いてみた成熟胞子の姿をとりあげた。輪郭(h)に焦点をあわせたり、表面(i)の独特の模様に焦点をあわせた後、暗視野(j)で彩り豊かな世界を楽しんだ。未成熟の胞子表面は平滑である。

日( )