2002年12月28日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
 早朝さいたま市の見沼地区で何ヶ所かのウッドチップ堆を回ってきた。霜と氷でコチコチになったウッドチップからネナガノヒトヨタケ、クズヒトヨタケが出ていた。傘と柄の一部は凍っているが、ウッドチップの中に長く伸びた根状の柄は柔らかかった。エノキタケも凍っていた。凍りついたエノキタケの一部をはがして持ち帰り顕微鏡で覗いてみた。
 今回は凍ったままの状態でヒダ切片を切り出した。スライドグラスにフロキシン液をたらしてそこに切片を落とし込んだ(a)。切片以外の部分のフロキシンは水で洗い流した。縁に棍棒状のシスチジアがあったが、側にも同じような形のシスチジア(b)が散在していた。先日みた試料のそれとは少し形が違う。ヒダ実質をちょっとみればすぐにクランプ(c)はみつかるが、担子器(d)は小さくてわかりにくい。一つをバラしてみた(e)が、撮影するとやはりかなり不鮮明になっていた。
 どうもエノキタケには苦手意識があるようだ。12月12日にもエノキタケを検鏡(2002/12/12雑記)しているのだが、エノキタケは何度やってもうまくミクロの姿を捉えられない。胞子も担子器も透明だし小さいのでとても見にくい。今回の失敗は切片の厚すぎ(a)と水の多すぎが原因だろう。照明法以前の問題だ。いずれまた薄い切片の切り出しに挑戦しなくてはなるまい。

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