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2月前半には何種類かのケシボウズタケに出会ったが、それらのうちまだ取り上げて無かったもの2種類をメモしておこう。2月6日(a〜e)と9日(f〜j)に千葉県九十九里浜で出会ったものだ。なお、2月9日は菌友3名で出向いて発生の様子を再確認してきた。 2月6日に出会ったいまひとつのケシボウズ(a, b)は全体にかなり大きめで、持ち帰った2個体は頭部から柄の基部まで50〜65mmほどあった。胞子(c, d)をみると疣と網目の混ざったような模様をもっている。フロキシンを使うと表面模様が鮮やかに染まるので、(d)の写真にはそれを掲載してある。弾糸(e)は全般的に太く、多くの拳状の節をもっている。 これに対して、2月9日に観察したもの(f, g)は頭部の径13〜16mm、全長50mmほどのもので、一見上段で取り上げたもの(a〜f)と外観はよく似ているが、胞子(h, i)を見ると全く違う。なお、(g)は(f)の柄を三分の二ほど掘り出した状態で撮影したものだ。こちらはTulostoma striatumなどに近いように思える。ただ、弾糸(j)にほとんど隔壁(節)がなく、(j)の節部はやっとのことで見つけたものだ。菌友2名の観察結果はどうであったろうか。 上記両者ともかなり接近した場所に発生していたものだが、どうやら種は別のようだ。先に取り上げたケシボウズタケ(2002/2/7雑記、2002/2/8雑記)などと外見はそっくりだが、顕微鏡で覗くと少しずつ違っている。 |
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