2003年4月28日(月)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 昨日きのこ屋(高橋 博)さんとふたりで栃木県北部の山の中までテンガイカブリ(a, b)に会いに行ってきた。ちょっとみたところ頭部がややノッペリした小型のオオズキンカブリタケのようにみえるが、顕微鏡下の姿は全く違う。子嚢には8つの胞子が入っている(c)。それに対してオオズキンカブリタケは2ないし4つの巨大胞子が入っている。胞子(e)の両極にはしばしば泡のような小さな油滴が多数ついている(d)。側糸は先端がやや肥大しており根元付近から分岐している。さらにメルツァー液では側糸が濃茶褐色に染まる(f)。
 現地は残雪こそ溶けたが、まだ桜の蕾も非常に堅く春にはほど遠い。テンガイカブリの発生地では10日ほど前まではオオズキンカブリタケが出ていたが既に面影もない。全く別の場所で80〜100本ほどのオオズキンカブリタケにであった。そこではすっかり成長した成菌が多数みられた。
 デジカメ(ニコンのCoolPix)の合焦性能が不調で撮影したデータの過半数がピンボケ写真となっていた。ただでさえ合焦性能に問題を抱えたニコンのデジカメなので一端不調に陥ると始末に終えない。せっかく遠出して多数撮影しても全くの徒労となってしまったことは数知れない。

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