2003年6月25日(水)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 今朝は久しぶりに待望の雨、早朝の屋外歩きをやめて昨日採取したきのこを観察した。川越の雑木林は全体にかなり乾燥していてきのこは少なかった。先週の土曜日に埼玉きのこの採集会でムラサキヤマドリとアカヤマドリがそれぞれ一本ずつ採取されたというが、夏のきのこはまだほとんどみられず、ようやくテングタケ科、イグチ科のきのこがちらほら出てきだした。ベニタケ属のきのこが多く7〜10種類が確認できた。チチタケ属は数種類を数えるのみだった。
 崩れて地面に倒れたクロハツからヤグラタケ(a)が出はじめていた。傘表面の厚膜胞子(b)はとても大きくて面白い形をしている。担子胞子はそれにくらべるととても小さい。担子器(c)の先に見えるのは未熟胞子だが、成熟しても大きさはあまり変わらない。
 たいていはベニタケ科というと見なかったことにして素通りしてしまうのだが、今回はヒビワレシロハツ(d)とクロハツを持ち帰った。10分ほどで十分な量の胞子紋がとれたので、それをメルツァーで染めて見た(e)。担子器(f)をていねいに見たのは久しぶりだった。
 ムラサキヤマドリタケは無かったが、大きなヤマドリタケモドキ(g, h)がでていた。周囲をよく見ると地面からわずかに顔をだした状態の幼菌があちこちに見られた。一雨くれば一気に乱立しそうだ。管孔部を薄切り(i)にして、その辺縁部を拡大してみる(j)と担子器がビッシリと並んでいる。これも先のものと同じく胞子(k)、担子器(l)を並べてみた。

日( )