2003年10月2日(木)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
 ずっと晴天続きのせいかきのこの姿が少ない。硬質菌ですら干乾びている。今朝は久しぶりにさいたま市の秋ヶ瀬公園に行ってきた。キララタケくらいはあるだろうと思ったのだが、材上生の軟質菌は全く無く、わずかに干乾びたアセタケ類、ホコリタケの仲間などがみられた。
 ウッドチップの草むらを見ると一面に黄色いきのこが群生していた(a)。てっきりシワナシキオキナタケだろうと思って近づくとどうも様子が違う。鮮やかな色合いの新鮮な個体も多数みられた(b)。幼菌もあちこちにある(c)。傘裏を見るとどうやらベニヒダタケのようだ(d)。
 持ち帰った個体の傘を切り離して胞子紋をとるつもりで、広告紙の裏に置いてすっかり忘れていた。20分ほどして気づくと淡い桃褐色の胞子紋ができていた(e)。最初にカバーグラスに採取した胞子をみた(f)。ここまでは非常に気楽な作業である。
 ヒダを切り出すのはひさしぶりだったのでやはり一発ではうまくいかなかった。切り出したヒダをみると逆散開型の実質を持ち、多数の側シスチジアが見えた(g)。油浸100倍でみると実に大きなシスチジアだ(h)。カバーグラスの脇からフロキシンを注ぎ軽く押しつぶすとシスチジアが飛び出してきた(i)。子実層には担子器がびっしりと並んでいる(j)。
 サンプルとして保存するつもりは全くないので、観察後のベニヒダタケは軽く炒めて朝食の具にしてしまった。やや水っぽいが悪い味ではない。

日( )