2003年11月20日(木)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
 写真のハラタケ科のきのこ(a〜c)は、公園のウッドチップでいつも見るのだが、いまだに種の同定ができないままでいる。もう何年越しになるのだろうか。梅雨の頃から晩秋まで雨さえ降れば直ぐに顔をだす。昨日午後もやはり多数発生していた。
 ヒダは最初白色であるが、やがて赤褐色から暗褐色になる。傘肉やヒダは傷つくとわずかに赤変する。胞子紋は褐色で、胞子はナカグロモリノカサよりも若干小さめである(d)。側シスチジアはなく縁シスチジアは小さく嚢状である(e, f)。担子器の基部にクランプは無い(g, h)。傘表皮は菌糸状でクランプはみられない(i)。
 ミクロ的な姿はスイスの菌類図鑑Vol.W p.175に記載のあるAgaricus porphyrizonにも似ているが、マクロ的な記述がどうにも合致しない。昨年も何度かいろいろな文献にあたったがその時点でも結局解決が付かなかった。今回もまた昨年の自分の轍を踏んでいるようだ。
 ウッドチップからは実に多様なきのこが出る。しかしその多くがわからないままである。

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