2004年4月20日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
 弱った、弱った、困った。コウボウフデ(a〜c)についてすっかり忘れてしまっている。昨年9月に子嚢(d〜e)を見つけた頃までは、コウボウフデに関わることは詳細に頭に入っていた。コウボウフデ発見にまつわるいろいろなエピソード、Battarrea japonica (Kawam.) Otaniという学名のこと、川村博士や大谷博士のエピソード、Dictyocephalos属、Battarrea属とChlamydopus属とコウボウフデとの類似点、相違点、などなど。
 長いことコウボウフデはケシボウズタケ科(Tulostomataceae)のキノコだと思っていた。だからこそ、どんな小さな疑問点でも詳細に調べ探索を続けてきたのだった。しかし、昨年その前提が根底から覆ってしまった。担子菌のケシボウズタケ科のキノコではなく、子嚢菌のユーロチウム目の菌であるという事実だった。いわば自ら墓穴を掘ってしまったわけだ。その後、論文という形で吐き出した後は、一緒に頭の中身も空っぽにしてしまったようだ。
 身勝手なものである。ケシボウズタケ科ではないと判明した途端に、意識の中から急速にコウボウフデへの関心が薄れていった。ただでさえ記憶力が悪いのに、最近とみに忘れっぽくなっているのだ。思い出せない、言葉に詰まるといったことがよく起こる。土曜日(24日)までにどの程度思い出せるのだろうか、はなはだ心もとない。
 ちなみに、写真のコウボウフデは (a)2001.9.30、(b)2002.10.14、(c)2003.10.5にそれぞれ別の場所で撮影したものだ。それ以前には写真撮影を行っていなかったので映像はない。

日( )