2004年11月5日(金)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
 さいたま市の公園にはシロフクロタケとザラミノシメジ属のきのこが目立ったので、いくつかを持ち帰ってきた。今朝はザラミノシメジ属(a)を検鏡してみた。
 胞子を水でマウントしてみるとこの仲間独特のざらついた表面がみえるが、透明で見づらい(b)。メルツァーを加えると表面のざらつき部分が青く染まる(c, b)。ヒダを切り出してみたが、側シスチジアの姿がほとんどない(e)。一般的にはこの倍率で十分に確認できる大きな側シスチジアがかなりの頻度で見られるはずである。ちなみに写真(f)は昨年観察したコザラミノシメジのヒダ切片である。
 何枚かのヒダを使い、10枚ほど切片を観察してようやく側シスチジアを見つけた。とても少ない。フロキシンで染めて見た(g)。担子器が一緒に写っている。さらに別のヒダをメルツァーで染めてみたが、そこにもわずかに側シスチジアがみられた(h)。念のために傘表皮も観察してみた(i, j)。外見的特徴とミクロの観察結果などから、コザラミノシメジとしてよさそうである。

日( )