2004年11月11日(木)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 テーブル上のフィルムケースが次々に増えていく(a, b)。ケシボウズのサンプルである。処理するよりも新規に加わるものの方が多く、いつになっても片づかない。特に最近数ヶ月は気温が高く雨が多かったので、観察できずにテーブル上のフィルムケースに放置しているうちに、雑菌に犯されてダメになってしまうものが多い(c)。結局これらは泣く泣く廃棄処分することになる。
 本来なら、検鏡し記載を終えたものは直ちに紙袋にいれてそのまま、冷蔵庫に数ヶ月入れて乾燥させる(d)。乾燥したらシリカゲルと樟脳を加えて、種ごとに別々のケースに収める(e)。他の人から届いたものなどは、別ケースに入れて納めている。これらはさらに大型の密閉プラスチックケースに納める。そして、随時博物館などの標本庫に発送することになる。
 とりあえず乾燥させてしまってから後日観察し記載すればよいではないかと、何人にも指摘されたが、ケシボウズの場合、これが意外とやっかいだ。狭い範囲に外見のそっくりな複数種が混在していることが多いので、現地ではこまめにフィルムケースなどに分けて採取する。同一種だろうと思って胞子を覗いた途端に、期待を裏切られることはしょっちゅうある。さらに新鮮な状態での観察記録がとても重要だ。熱乾燥してしまうと皆同じになってしまうのだ。

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