2005年3月20日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 先にスギ花粉を詳細に観察したので、ついでにヒノキの花粉についても見ておくことにした。ヒノキ(a)の場合も雄花は先端に着く(b)。ルーペーで拡大してみると熟した雄花からは胞子があふれ出している(c, d)。スギ花粉のようにパピラ(鈎状小突起)をもっていれば、低倍率でも分かるはずである(e)(雑記2005.3.11)。しかし、ヒノキ、サワラ、アスナロなどの花粉には、スギと違ってパピラはない(f)。外皮の破裂した花粉の様子はスギとよく似ている。
 スギやヒノキの花粉を取り上げたのにはわけがある。例年今の時期にきのこを観察していると、しばしば丸くて大きな細胞が傘表皮やらヒダ実質に見られる。この丸くて大きな組織の正体はたいてい、スギなどの針葉樹の花粉であることが多い。先日採取したセンボンクヌギタケのヒダ実質フユノコガサの傘にもスギ花粉が付着していた。

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