2005年8月4日(木)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 先日さいたま市の見沼地区で採取したベニヒダタケの検鏡データからの抜粋である。胞子は類球形で明褐色に見える(a)。ヒダ切片を切りだした。ヒダ実質は逆散開型をしている(b)。フロキシンで染めてみるとさらに明瞭になる。
 ヒダを一枚つまみ取ってスライドグラスに寝かせた。そこにカバーグラスをかぶせて分厚いプレパラートを覗いてみた(c)。縁シスチジアが見える。フロキシンとKOHを加えて軽く押し潰してみると縁シスチジアの全体像が見える。シスチジア自体の形は同じようでも、縁シスチジア(d)に比較して、側シスチジア(e)は概して大きい。側シスチジアの大きさは非常にバラツキが大きい。
 担子器の基部にはクランプは見られない(f)。傘表皮は黄色い菌糸状の組織が這っている。それにしても、ウラベニガサ属のヒダをペチャンコにならないように薄切りするのは難しい。潰れてしまうと、ヒダ実質部の逆散開型などは全くわからなくなってしまう。

日( )
HOME