2005年9月3日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 8月後半からつい最近まで、埼玉県南部の雑木林で頻繁にであうイグチである(a〜b)。傘と柄は栗色から栗褐色、柄に網目はない。管孔は白色で時間経過とともに赤褐色になる(c)。傘肉は白色で管孔部は柄の周囲で陥入している(d)。変色性はない(d)。柄の表面は密な綿毛状(e)で、傘表皮も同様である。柄の基部は白色の菌糸に被われる(f)。
 この写真の個体は9月1日に三芳町(a)とさいたま市(b)で採取したものであるが、同じものは小川町(8/26)、川越市(8/31)でも頻繁に見られる。いわばごくありふれたイグチである。囓っても苦みはないが、一見したところニガイグチ属と思われる。柄に網目が全く見られないのでチャニガイグチとも違う。クランプはないし、クリイロイグチとは胞子の形がまるで違う。
 先日、埼玉きのこ研究会の上原さんがやってきたとき、ちょうどこのイグチをテーブルに置いてあった。おそらくクリイロニガイグチだろうという意見だった。しばし詳細に検鏡しているゆとりがないので、今朝も冷蔵庫野菜ケースに保存のままである。

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