2005年10月12日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 先日の日光ではヒダハタケ属のきのこがやたらに多かった(a, b)。雨の中では傘表皮にかなりのヌメリがあった。傷つけるとやがて赤褐色に変色する。
 ヒダは一見しっかりしているように感じたが、非常に潰れやすい。何度も試みたが、まともなヒダ切片は作れなかった(c, d)。それでも何とか、ヒダ実質部の構造を確認することはできた。緩い散開型で、いわゆるキヒダタケ亜型である(e, f)。
 縁にも側にも大型で長紡錘形をしたシスチジアがみられる(g, h)。中には3%KOHで褐変するものもある。担子器は基部にクランプを持ち、とても長い(i)。傘上表皮は菌糸がおおむね平行に走っている(j)。ヒダハタケの胞子(k)は保育社『原色新日本菌類図鑑』や池田良幸著『北陸のきのこ図鑑』では非アミロイドと記されているが、観察した個体では偽アミロイド(l)。3%KOHで封入すると淡い色になる。コットンブルーでは膜がよく染まる。ヒダハタケとしてよいだろう。

日( )
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