2006年4月15日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 昨日、所沢の航空公園で久しぶりに傘と柄をもったきのこにであった(a〜c)。ウッドチップベースの肥えた場所からでていた。外見からヒトヨタケ科のきのこらしい。胞子紋は色の確認ができるほどは落ちなかった。胞子を水(d)、3%KOH(e)、濃硫酸(f)でマウントしてみた。
 実体鏡でヒダの側面をみた。若い菌(g)、成菌(h)、老菌(i)のいずれにも、まるで水滴が付いたかのように側シスチジアが多量にみえる。切片を切りだして顕微鏡でみると側シスチジアは薄膜で頭部は丸味を帯びている(j〜l)。久しぶりの切片作りは、やはりうまくいかない。
 再び胞子紋をとる段取りをして、とりあえず外観と上記の条件から検索表をたどってみることにした。保育社の原色日本新菌類図鑑のヒトヨタケ科(p162)の検索表をみた。胞子は濃硫酸でも淡スレート色にならないから、ナヨタケ属ではない。側シスチジアはあるが胞子は表面が平滑なので、ヒメシバフタケ属ではない。となると、ヒトヨタケ属になる。
 次にヒトヨタケ属の検索表(p163)をたどってみた。傘表面には被膜はなく、中央部はビロード状なので、ヒメヒガサヒトヨタケ節に落ちる。あとは、傘表皮の組織の構造を調べる必要がある。今朝はここまでで時間切れになってしまった。これから奥多摩に出発。

日( )
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