2006年6月12日(月)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 土曜日の日光では多くの小型菌類に出会った。そのうちからテングノメシガイの仲間についてのメモ(a)。採取して持ち帰ったものには、未成熟のものから子実層がボロボロになった老菌まであった(b)。友人の言うように確かに「絵にならないきのこ」である。
 頭部の子実層面はちょっとみると、ビロード状で平滑、柄には粒点のようなものが見られる。ルーペで柄(c)と頭部(d)を覗いてみた。頭部表面には、ルーペでも胞子が見える。実体鏡で子実層をみると、多数の子嚢が突出している様子がわかる。
 未成熟の子嚢胞子に、節はみられず組織に濃度の違いがある(e, f)。同一個体から成熟した子嚢をとりだした(g, h)。胞子の隔壁は7〜15ほどで、多くは15節をもっている。さらに、同一子嚢にそれらが入り交じっている。また、側糸は隔壁を持ち先端が丸くなっている(h)。
 子実層にはどこにも剛毛はなく、成熟子嚢と未成熟子嚢が混在している(i)。メルツァー試薬を加えると、子嚢先端が青く染まる(j)。これは、未成熟でも成熟子嚢でも同様である(k, l)。どうやら、テングノハナヤスリGeoglossum peckianum Cookeとしてよさそうだ。

日( )
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