2006年6月27日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 さいたま市の公園のウッドチップにハタケチャダイゴケが多数でていた(a, b)。この仲間の担子器を見ることは意外とむつかしい。ちょうどよさそうなものが多数ある(b)。その場で子実体を半分に切ってみた(c)。ペリジオールがゼラチン質の様相を呈している(d)。成熟した個体では担子器はみられない。あまりに若い子実体ではまだ担子器ができていない。
 そう思って持ち帰ってきた。まずは、外皮から確認した。はじめにルーペで(e)、次に顕微鏡の低倍率でみた(f)。低倍率でも三層構造は明瞭にわかるが、倍率を少し上げると組織的差異がより明瞭となる。このうち特に、最外層は厚壁、濃色で隔壁はみられない。
 ペリジオールには臍の緒状態で紐で外皮最内層に固定されている(g)。この紐は均一の太さの組織で織りなされている。興味深いのは、隔壁部が拳状になっていることである(h)。
 ペリジオール内部は透明で何がどうなっているかよく分からない。あらためてフロキシンで染めると、小さな胞子が4つ担子器についている(i〜k)。いずれも未成熟の小さな胞子ばかりである。もう少し成長段階が進むと、担子器はほとんどみられず、大きな胞子ばかりとなる。なお、組織には外皮の最外層以外であれば、どこを切りだしても、明瞭なクランプが見られる(l)。

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