2006年7月21日(金)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 日光市から持ち帰ったムラサキヤマドリ(a)はほとんど食用に回してしまったが、まだら模様の成菌濃紫色の若い菌の2本を残しておいた。採取から1週間になるが、冷蔵庫の中では採取時と変わらぬ色合いで保存されていた。
 胞子は水で封入すると黄褐色だが(b)、3%KOHで封入すると黄金色になる(c)。管孔部実質は典型的なヤマドリタケ亜型である。若い菌では組織が密着しているが(d)、成菌では組織が緩く拡がり、いかにもヤマドリタケ亜型といった雰囲気である(e)。
 縁シスチジア(f, g)も側シスチジア(h)もほぼ同じような形をしていて、大きさにはかなりの幅がある。担子器の基部にはクランプは見られず、大きさのバラツキはかなり大きい(i, j)。傘上表皮は短い菌糸が縦に繋がったような構造をしている。若い菌では紫色の色素顆粒がみられる(k)。大きな成菌では紫色も顆粒もさほど顕著ではない(l)。
 ムラサキヤマドリタケを検鏡したのは、ほぼ3年ぶりになる(雑記2003.7.12)。このときの検鏡写真は、2004年夏のハードディスククラッシュの折りに失っている。したがって、今日の検鏡写真が、ムラサキヤマドリタケでは最初の検鏡データとなる。

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