2007年3月17日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 茨城県の鹿島でカシタケを観察していると、他にもいくつかのキノコにであった。ニガクリタケ、ツバキキンカクチャワンタケ、ハナビラニカワタケ(or コガネニカワタケ)、アミヒラタケ、クロハナビラタケなどがかなり出ていた。
 それらのうちから、クロハナビラタケ(a)を覗いて楽しむことにした。このきのこは希薄なKOHをかけたり浸したりすると、紫色の色素を滲出することで知られる(ionomidotic反応)。KOHがあれば、簡単にキクラゲ類のクロハナビラニカワタケとは簡単に区別できる(b)。
 標本はカラカラに乾燥していたので、そのまま切片を作ろうとすると粉々に砕けてしまう。そこで、20分ほど水に浸すと、水が茶褐色に染まった。子実体が適度に柔らかくなり、楽に切り出すことができる。それでも薄くきるのは難しくうまくいかなかった(c)。
 子実層は片面だけにあり、托髄層は絡み合い菌組織からなり、かなりの厚みがある(d)。胞子はソーセージ形でとても小さく、側糸の先端は鈎状に曲がったものが多い(e)。メルツァー液で封入しても子嚢先端は青くならない(f)。

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