2007年4月8日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 栃木・群馬県境にあたる日光市の山中を歩いてきた。昨日歩いたのは、標高400〜950mのあたりだ。900mを越える北側斜面にはまだ残雪が残っていて、新緑はほとんど見られないが、落ち葉の下ではオオズキンカブリタケが顔を出しはじめていた。
 桜の蕾もかたく、殺風景な斜面は、一見まるで冬景色。落ち葉を静かにどけていくと、まだ頭部だけしかできていないオオズキンカブリ(a)がでてきた。高さ2cmほどだ。踏んづけてしまった落ち葉の下にも、3cmほどに成長した個体があった(b)。さらに落ち葉をどけてみると、背丈6〜8mm程度の小さな幼菌がいくつも出てきた(c)。あと2週間ほどで成菌となるのだろう。ゴールデンウイークの頃に見られるかどうかちょっと微妙だ。
 わずかに見られる緑色はコケばかりだった。よくみると、Plagiomnium acutum コツボゴケの中から盤菌がでていた(d)。ていねいにコケをどけてみると、柄の先はハンノキの落穂に繋がっていた(e)。転がっていた落枝の表面には赤い小さな粒が無数に着いていた(f)。
 標高の低い場所でコケ観察をしていると、アケビ型をしたクロサンショウウオのたまごやら、ザゼンソウ、ミズバショウなどがみられた。標高400m斜面ではショウジョウバカマが大群落をなしてみごとだった。カタクリは咲き始めなのか、花をつけたものは少なかった。

日( )
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