2007年10月18日(木)
 
ツキヨタケとシミ
 
 ツキヨタケの特徴として、多くの図鑑には、次の2点が強調されている。ヒダと柄の境界部に隆起帯があること、柄の切断面に紫褐色〜黒褐色のシミがあること。ツキヨタケ以外でこういった特徴を示すきのこはない、と書かれている本もある。ていねいな図鑑では、このシミが黄褐色で目立たないケースもあるとして、注意を喚起している。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 確かに、たいていのツキヨタケでは若い菌であっても、柄を切断するとたいてい顕著な黒いシミがみられる。しかし、中には、若い菌ではほとんどシミがなく(b, c)、大きく育っても、わずかに濃い黄褐色のシミが見られるだけのツキヨタケもある(d, e)。
 先日、奈良県の大台ヶ原で採取したツキヨタケがそのよい例であった(a)。発光も強く、10〜20個体を集めると本が読めるほどの明るさだった。ミクロの世界を確認すると、胞子(g)、ヒダ切片(h)、子実層付近(i)、担子器(j)、ヒダ縁の組織(k)、傘表皮(l)など、ふつうのツキヨタケだ。
 さらに、ツキヨタケは一般にヒダが発光するとして知られるが、発光しないツキヨタケもある。日光で採取したツキヨタケは、これまでのところ発光しないタイプばかりである。

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