2008年4月19日()
 
未熟だった子嚢菌
 
 一昨日採集したフクロシトネタケの仲間を検鏡してみた(a, b)。サイズこそ大きかったが、一目見たときから、まだ未熟で胞子はできていないと思っていた。いちおう型通りに子実層を薄く切りだしてみた(c)。倍率を上げていっても、見えるのは側糸ばかりだった(d)。さらに別の場所から切り出してみたところ、一部に子嚢を作り始めてはいた(e)。しかし、子嚢の中に胞子はまだ見られない。さらに若い個体の子実層をみると、まだ、あまり色づいていない組織が並んでいた(f)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 子嚢菌の採取にあたっては、成菌ばかりではなく、ボロボロになって崩れはじめた老菌をみつけて持ちかえるようにしているが、今回は老菌が見つからなかった。比較的大きな個体があったので、淡い期待を抱いていたのだが、子嚢胞子のできあがった個体は一つもなかった。

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