2008年5月3日()
 
ハルシメジ見納め
 
 首都圏では、ウメ樹下に出るハルシメジがそろそろ終わりを告げている。先日、さいたま市の北、上尾市との境界近くの梅林で、今年の見納めと思い、じっくりながめて撮影した。全体にかなり大きくなり、カサ表面は広範囲にひび割れしていた(a〜d)。
 昨日深夜〜今日早朝に、冷蔵庫から引っ張り出して、捨てる前に検鏡した。ヒダ実質には細い菌糸が並列にならんでいる(e)。カサ表皮の組織は明瞭には捉えられなかった(f)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 カバーグラスを6枚敷いて、30分ほどカサを伏せ胞子を採取した。ドライ[封入液なし](g)、消毒用アルコール(h)、水道水(i)、3%KOH(j)で封入した。他にも濃硫酸、硝酸、フェノールなど劇薬でも封入して眺めてみたが、さしたる相違もないので、写真の掲載はやめた。
 ヒダの柄に対する付き方は、若い頃は上生、成熟すると湾生とされる。縦切りにしてみたが、うまくヒダを表面に曝すことができなかった。たしかに上生ではあるが、成熟した個体の湾生部分をはっきりと捉えられなかった(k)。なお、多くの担子器には、基部にクランプがなかった(l)。

 今日から5日まで、仲間6人で、栃木県から福島県にかけて遊んでくる。主たる目的は、今後一年間に使うピスの採取である。大渋滞の予測される高速道路は避けて、一般道を選んで走る。運がよければ、昨年のように、オオズキンカブリタケ、テンガイカブリタケ、カンムリタケなどにまた出会えるかもしれない(雑記2007.5.7)。am3:00、雨だがそろそろ出発だ。


日( )
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