2008年5月8日(木)
 
よく見ればアミロイド
 
 先日福島県いわき市でカンムリタケと一緒に採取した水生盤菌を確認してみた。一見したところミズベノニセズキンタケのような姿をしている。保育社の図鑑によれば、ミズベノニセズキンタケの子嚢頂孔は非アミロイド(ヨード反応陰性)とされる。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 子嚢胞子のアミロイド反応をみた。メルツァー液で封入してみたところ、子嚢頂孔に色の変化はほとんどみられなかった(b, c)。これで観察を終えるとミズベノニセズキンタケだろうと考えて、托髄層や托外皮などの観察をろくにせずに結論をだしてしまいそうだ。
 何となく気になったので、あらかじめKOHで前処理し、水洗したのち、メルツァー液を加えた。すると低倍率でも、何となく子嚢頂孔が青みがかって見えた(d)。そこで、倍率を上げてよく確認してみると、やはり頂孔の部分が青くなっている(e, f)。したがって、これはミズベノニセズキンタケではなく、Hymenoscyphus ニセビョウタケ属の菌らしい(雑記2006.5.15同2003.5.7[追記])。

 久しぶりに歯医者に行った。一昨日、突然激しい痛みに襲われた。数年前に治療して被せものをしてある右下奥の歯が激しく痛む。数年前に下側の歯をほとんど失って、入れ歯を使っているが、その入れ歯の支点となっているのが、激しい痛みの原因である右下の奥歯だ。これを失うと入れ歯の支点がなくなる。この忙しい時期に何とも嘆かわしい!


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