2008年9月7日()
 
簡易観察セットとご禁制品
 
 フィールドに観察に出ると、いわゆる「ご禁制品」、すなわちシビレタケ属 Psilocybe やヒカゲタケ属 Panaeolus に出会うことが多い。法律で所持、売買、保管などが禁止されてしまったこともあり、麻薬取扱者の資格がない限り、現在では種名までの正確な同定は困難となってしまった。今回の東北旅行でも何度もご禁制品に出会った(c, d; e, f)。たいていは、ハナイグチやチチタケなど食菌のそばに、抜き取られた株が無造作に捨てられてあった(d, e)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 旅行などに出るときは、たいてい簡易検鏡セットを収めたカメラバッグを持っていく(a)。これには、簡易顕微鏡、簡易実体鏡、簡易撮影セット、プレパラート作成セット、胞子紋採取セット、試薬類などが入っている(b)。顕微鏡には10×、20×、40×の対物レンズを装着し、他に60×を収納。接眼レンズは10×を装着し、別途15×、20×を収納してある。

 今回の旅行でもシビレタケ属とおぼしききのこに何度か出会った。二度だけ現地で観察して、プレパラートはその場で廃棄した。標本として保存できないので信頼性は低いが、前者(c, d)は検鏡結果(g〜i)からアイゾメシバフタケ、後者(e, f)は同様に(j〜l)ヒカゲシビレタケのようだ。対物60×と接眼20×の組み合わせで胞子を撮影してみた(前者(c, d)、後者(e, f))。


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