2009年8月3日(月)
 
湿原とクマさん
 
 7月31日から8月2日まで、福島県奥土湯で行われた虫草祭に参加した。懐かしいメンバーや親しい友人等と楽しい時を過ごすことができた。参加者と一緒に山を歩いたが、それに加えて、周辺の湿原や湿地を巡って、ミズゴケ上に生えるきのこを観察して回った。
 湿原ではミズゴケタケがよくみられた(a〜c)。今朝になって胞子を確認した(d)。また、湿原の周辺の道脇には赤〜黄、緑色のアカヤマタケ属のきのこが多数見られた。標高1,700〜1,800mの針葉樹林帯では多くのイグチ類に出会った。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 土湯峠近くの湿原で、草が倒されミズゴケが踏みつけられていた。ミズゴケから出るきのこ撮影していると、突然すぐ脇でバリバリと大きな音がした。数メートル離れた藪から突然クマが飛び出した。人に気づいてビックリしたのだろう。カメラを構えるまもなく、クマは対岸の藪を目指して走り去った。湿原の踏み跡の主はクマだった。
 1時間ほど後に帰路につき同じ道を戻った。先ほどクマのいた湿原にさしかかるあたりでは、クマを驚かさないように静かに歩いた。20メートルほど離れた位置にクマはいた。カメラを構えている間に姿を消した。付近で静かに10分ほど待ったが、再び現れる気配はなかった。
 あきらめて車に戻ることにした。15分ほど経ったころ、道脇の藪で黒い影が動いた。クマだった。人に気づくと、慌てて山を駆け上っていった。撮影のチャンスはなかった。

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