2009年8月5日(水)
 
久しぶりにテングノメシガイ
 
 虫草祭で参加者と一緒に山を歩いたときに、松混じりのコナラ林でテングノメシガイを採集した(a)。この仲間を採集したのは久しぶりだった。ここ何年間かは、出会っても採集することはあまりなかった。現地でルーペで見た限りは頭部表面に剛毛は見られない(b)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 フィルムケースに格納して持ち帰り、今朝まで冷蔵庫に保管してあった。蓋を開けると、ケースの内側は黒い胞子紋に被われていた。その一部を覗くと、七つの節がある(c, d)。改めて子実層の一部を切り出してみた(e, f)。剛毛はない。子嚢の全体像もよくわかる(g)。
 子実層の表面を削いで、スライドグラス状で押しつぶしてみた(h)。これを3%KOHで前処理し、水洗した後、メルツァー試薬を注いだ。子嚢先端がきれいな青色に染まる(i)。よく見ると細い通路がわかる(j)。KOHによる前処理をせずとも、アミロイド反応はよくわかる(k, l)。しかし、KOHで前処理し、水洗した方が、より鮮明に反応を捉えることができる。ナナフシテングノハナヤスリらしい。

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