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冷蔵庫の野菜ケースの隅奥に袋がへばりついていた。袋の側面に「2009/9/3 東京都東村山市野山北公園、落葉上、No.09」と書かれている。袋を開いてみるとハリガネオチバタケらしいきのこがすっかりカラカラに乾いて潰れていた(a)。9月3日に撮影した画像は残っていた。20分間ほど水没させると原形に近い姿にもどった。カサとヒダの横断面をまとめて、比較的楽に切り出せた(c, d)。ホウライタケ属のきのこは乾燥しても楽に原形に復帰するのが面白い。
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カサ部の横断面には、独特のカサ上表皮と側シスチジアが見える(c, d, g)。ついでヒダを1枚、フロキシンで染めてスライドグラスに寝かせた(e)。縁シスチジア(h)もカサ上表皮の細胞(k)と同じような姿をしている。胞子は大きく、どうやらハリガネオチバタケに間違いなさそうだ。 図鑑にはカサ上表皮層の細胞や縁シスチジアの形は、ほうき状(箒状)と記されている。この姿を見るたびに、長く鋭い爪をもったモグラの手を連想されられる。何度やっても鮮明に撮影することができない。 |
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