2010年6月5日()
 
Psathyrella のきのこ
 
 先日の雑記(2010.6.1)で「???」とした Psathyrella (ナヨタケ属) のきのこを覗いて楽しんだ。カサ表皮は、成菌では白味が強いが、若い菌では濃茶色をしている(b)。胞子は濃硫酸でスレート色に変わる(d)。この仲間は脆くてヒダ切片の切り出しがやっかいだ。逆に、だから薄片切り出しの練習にはもってこいでもある。縁シスチジアも側シスチジアもある。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
(a) 子実体、(b) 幼菌、(c) 胞子:水封、(d) 胞子:濃硫酸、(e) ヒダ横断面、(f) ヒダ先端:縁シスチジア、(g) ヒダ途中:側シスチジア、(h) ヒダ実質:類並列型、(i) カサ表皮、(j) 縁シスチジア、(k) 側シスチジア、(l) 担子器

 カサ表皮は熱気球型の細胞が、やや不規則な柵状に並ぶ。側シスチジアには、大形で先端が二股に分かれたものが高頻度で見られる。奇形なのだろうか、「???」とした所以でもある。束生する別の個体(a)にも同じような側シスチジアがあるかどうかは確認していない。コナヨタケとかアシナガイタチタケなどに近い仲間なのかもしれない。

 ここ数日、複数のサイトから「リンクさせて欲しい」というメールがあった。基本的にリンクしたければリンクすればよいと思う。リンクするのにいちいち承諾など必要ない、という立場は今も変わらない(雑記2007.8.30)。


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