2010年9月29日(水)
 
なかなか覚えられない!
 
 初歩のラテン語学習にとって最も重要なのは、名詞・形容詞・指示詞などの格変化を覚えることだ。これにはただただ暗記あるのみ。最も苦手で大嫌いな暗記・・・。しかし、覚えないことには辞書も引けない。frondisやfrondibusでは辞書を引くことはできず、frons(葉)で引かなくてはならない。でも、fronsにはfrontibusと活用する同綴語のfrons(ひたい)もある。
 同じラテン語学習といっても目的によって記憶すべき内容は大幅に異なる。種の記載文を読み書きするだけなら、名詞・形容詞の単数・複数について主格・属格の4つの変化形だけ覚えればよい。複雑でややこしい動詞の活用や指示詞の格変化は覚えなくてよい。
 名詞や形容詞の格変化の暗記には菌学用語を使っている。教科書にあるrosa(バラ)にかえてhypha(菌糸)、basidium(担子器)、myces(菌)、fructus(果実)、species(種)など。形容詞の格変化も名詞同様に、fibliger(クランプをもった)、corticalis(樹皮上に)など。何も考えず、とにかくこれらの語の格変化を何度も何度も繰り返し唱える。
[単] myces(主), mycetem(対), mycetis(属), myceti(与), mycete(奪),
[複] mycetes(主), mycetes(対), mycetum(属), mycetibus(与), mycetibus(奪)
[単] fructus(主), fructum(対), fructus(属), fructui(与), fructu(奪),
[複] fructus(主), fructus(対), fructuum(属), fructibus(与), fructibus(奪)
 手元に紙があれば繰り返し書いてみる。'rara nomina' ? 何格だっけ? 'rarum nomen' の複:主/対/呼か? 覚えたと思ったら端から忘れる。まるでザルで水をすくっているようだ。他人が10回で覚えられることであれば、100〜500回繰り返すほかあるまい。あぁ、すばらしき記憶力!

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