2011年1月13日(木)
 
ウスタケの仲間 その2
 
 先日と同じ高知県いの町本川地区、木の根遊歩道で採取したものである(雑記 2011.1.11)。この子実体はオレンジ色が強かった。乾燥標本から子実体の切片を作ろうとするとことごとく粉々になってしまう。そこでいったん一片を水にひたして軟らかくし、十分に水分を吸い取ってから切片きりだしをすると楽にできた。いったん水で戻したものは乾燥してかなり硬くなっても切りやすい。(Y. A.)
 
(a)
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(b)
(b)
(c)
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(d)
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(e)
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(f)
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 ウスタケの仲間たちは担子器の長さのせいか、技術の未熟さのせいかなかなかほぐしにくく、かなりの時間を費やした。おかげでKOH→水洗→フロキシン→水洗の操作が手早くなった。このウスタケの仲間の担子器はフロキシンに染まりやすく、急いで洗浄しても色が濃過ぎてしまう。担子器ほぐしがあまりにうまくいかないので、はじめてアンモニア、コンゴーレッドのお試しをしてみた。どちらも臭いが強い!とくにコンゴーレッドの臭いはすごい。狭い我が家だがお互いに自分の観察過程でくさいものを使用するので苦情は出ない。
 私にとってコンゴーレッドの色は新鮮味がありきれいだが、フロキシンとの使い分けまでは現段階ではできない。このウスタケの担子胞子はどうやら2胞子性であるようだ。子実体の全体構造がなんとかわかる切片もできた。

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