2011年8月26日(金)
 
アラゲコベニチャワンタケ(Scutellinia scutellata)
ではなかった!

 
 富士山の精進口登山道でブナの倒木と思われるものに群生していた。このきのこは以前から顕微鏡下で観察したいと思っていたが、そう思う時はなかなか出合えないものである。
 ずーっと昔、現在鳥取大学にいるAさんが「同じ所に発生していて、ぜんぜん違うものが3種類も混じっていて困るのよね」という言葉が印象的なきのこでもあった。もともと盤菌類が好きなせいもあるのだが、写真をみるだけで顕微鏡観察の記録は読んでいなかった。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
 顕微鏡観察をとりあえず終わらせ、本郷図鑑、スイスの菌類図鑑をみてびっくり!アラゲゴベニチャワンンタケの胞子に網目はなかったのだ。Aさんの言葉を思い出し、採取してきたものの形態の確認と剛毛が短めの個体の胞子確認をしてみた。
 とりあえず今回の採取品はすべて同一種と思われた。 (Y. A.)

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