2011年10月12日(水)
 
センボンキツネノサカズキ Microstoma aggregatum
 
 今まで幾度となく見てきたきのこなのだが顕微鏡観察をしたことがないことに気付いた。切片を作ろうとしても生状態ではぐずぐずにくずれてしまい子実層の構造がわからない。
 子実層托外皮を覆っている長い菌糸も邪魔をする。この菌糸を観察しようとしてもあまりに長く、絡み合っていて毛の全体をとらえるのが難しい。先端は鈍頭、厚壁で長いものは1cmを超し、隔壁あり、子実層托外皮から生じている。柄を含めて全体を白い毛が絡み合いながら覆っている。結局少し放置し乾燥気味にして切片を作った。これでなんとか子実層の構造がわかる切片を作ることができた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
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(d)
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(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
 子嚢の蓋は先端ではない。このタイプの子嚢を観察するのは私にとっては初めてである。側糸の観察には苦労した。KOHでばらしたのだがなかなかばらけてくれない。分枝も多く、基部近くでは癒合をしているようでそのため側糸が束になっているようにみえた。 (Y. A.)

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