2012年11月15日(木)
 
晩秋の木戸川渓谷にて
 
 楢葉町にある木戸川渓谷は新緑や紅葉が美しいことで知られる。ところが楢葉町は昨年の原発事故後、全域が警戒区域に指定され、今年の夏まで近づくことはできなかった。8月10日に警戒区域が解除され避難指示解除準備区域となり、町には自由に出入りできることになった。
 しかし、いまだに電気はごく一部しか通じていないし、学校はじめ病院もスーパーも開業していない。町中で日中見られるのは「除染」作業に従事する人と車ばかりだ。町を通る林道や観光施設も、そのほとんどが昨年3月の震災と夏の豪雨災害で崩れたり壊れたままだ。
 木戸川渓谷の遊歩道も例外ではない。昨日その遊歩道を歩いた。わが家から木戸川渓谷までは車で45〜50分。楢葉町に入ると、人影は急に少なくなり、渓谷にいたる道筋で出会ったのは「除染」作業の車ばかりで、観光客はもちろん町民の姿はまったく無かった。道路や駐車場、遊歩道の脇は「除染」で出た廃物に占拠されている。
 
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 落ち葉の降り積もった足元には、アイシメジあるいはシモフリシメジと思えるきのこ(c, d; e, f)やアカゲシメジ(g, h)、チャナメツムタケ(k, l)の群落が、落枝にはワサビタケ(j, k)が多数ついていた。

日( )
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