胞子を落とさなかったきのこ二種 | |||||||||||||
今週採取したきのこのうち胞子紋を全く落とさなかったきのこが二つあった。ひとつはキクラゲ類で、今ひとつはベニチャワンタケ科のきのこだ。 広義のキクラゲ仲間(a)は外見的な姿からハナビラダクリオキン(Dacrymycetaceae アカキクラゲ科)またはコガネニカワタケ(Tremellaceae シロキクラゲ科)を思わせる。子実層を切り出してみると倒卵型の担子器が見えるが(c)、少し厚いと分かりにくい(b)。ということはTremellaceaeのきのこということになる。子実層をフロキシンで染めて見ると(d)、担子器の形がとらえやすくなった(e)。子実層を上から眺めると担子器は多くが四室に区画されていることがわかる(f)。 ベニチャワンタケ科のきのこはシロキツネノサカズキないしシロキツネノサカズキモドキを思わせる(g)。コップ状の部分を横に輪切りにしてみた(h)。子実層には細い紐状の側糸(j)と太くて先端脇に蓋のついた子嚢が見られる(i)。側糸には赤色の色素が散在する。メルツァー試薬で封入すると色素が青変するが子嚢は非アミロイドだ(k)。子実体の基部に絨毯状に広がる暗褐色の部分は、厚壁の菌糸からなり、薄い隔壁で仕切られている(l)。 |
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昨日は終日雨。もっぱら月末に向けて宿題のPPTファイルやテキストの作成準備に追われた。今日はam4:00前に埼玉県の秩父方面に向けて出発。雨が止んでくれるとよいのだが。 | |||||||||||||
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